パラベンフリー化粧品の落とし穴

【美肌ステップ1-13】
「パラベンフリー」と書かれているだけで、
「この化粧品は防腐剤が入っていないんだ」と
誤解している方はいませんか?
スキンケアを選ぶ上での「安心の印」として
受け止められることが多いですが、
「パラベンが入っていなければ安心」という考えは、
実は危険な落とし穴かもしれません。
多くの場合、それはパラベンを別の防腐剤に
置き換えているだけです。
さらに、
「植物由来の防腐成分を使用」といった
謳い文句にも注意が必要です。
植物エキスであっても、
菌の繁殖を抑えるほどの強い作用を持つものは、
肌にとって刺激となり、
大切な常在菌までダメージを及ぼす
可能性があります。
「天然由来=安全」とは限らないのです。
『無添加』表示の裏側
パラベンを他の防腐剤に置き換える場合に
よく使われるのが『フェノキシエタノール』です。
フェノキシエタノールは旧指定成分ではなかったため、
パラベンの代替として広く使われていますが、
これもまた微生物の増殖を抑えるための
化学物質であることに変わりはありません。
「パラベンフリー=防腐剤不使用」ではありません。
肌のバリア機能を壊す見えにくい原因
防腐剤の目的は、
細菌やカビを殺菌・静菌することです。
この強い作用は、当然ながら人間の肌細胞、
特に皮膚常在菌(美肌菌)にとっても
無害ではありません。
常在菌は、肌表面を弱酸性に保ち、
病原菌の侵入を防ぐ
バリア機能の重要な役割を担っています。
(このバリア機能については、
以前の記事で詳しく解説しています。)
防腐剤入りの化粧品を毎日使うことは、
この大切な『味方』である
常在菌を毎日殺菌し続けることに他なりません。
◎ 常在菌が減少し、肌にすむ菌たちのバランスが崩れる。
◎ 肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激に弱くなる。
◎ 乾燥や肌荒れ、悪玉菌やカビの繁殖によるニキビなどの皮膚トラブルが起きやすくなる。
長年治らない肌荒れや原因不明のかゆみ。
その根本原因は、
良かれと思って使っているスキンケア製品に
含まれる複合的な防腐成分によって、
肌の環境が破壊されていることに
あるのかもしれません。
あなたは 防腐剤が入った水と、新鮮な水、
どちらを飲みたいですか?

お肌も、私たちが飲む水と同じように
新鮮さを必要としています。
私たちは、
口に入れるものには細心の注意を払うのに、
なぜ肌に塗るものにはこれほど
無頓着でいられるのでしょうか。
真の「無添加」を選ぶということ
防腐剤のリスクを理解した上で、
私たちが選ぶべき道は、
『見せかけの無添加』ではなく、
真に防腐剤を必要としないスキンケアを選ぶことです。
なぜ防腐剤が必要なのか、という常識を疑う
そもそも化粧品に防腐剤が必要なのは、
「一度開封してから数ヶ月〜という長期間にわたって
常温で使用される」ことが前提となっているからです。
水分を多く含み、栄養豊富な成分は、
菌が繁殖しやすい環境です。
この「長期間の常温保存」という常識を疑うことが、
新しいスキンケアへの第一歩となります。
例えば、以前の記事でもご紹介した手作り化粧水は、
その一つの答えです。
防腐剤は入れずにシンプルな材料で作るため、
「冷蔵庫で保管し、1週間程度で使い切る」という
ルールが不可欠になります。
これは、肌に与えるものも
『食べものと同じように考える』と捉えると、
わかりやすいかもしれません。
作りたて、新鮮なものを新鮮なうちに使う。
これが、防腐剤のリスクを完全に排除し、
肌本来の力を育む究極の「肌育」にも繋がるのです。
「防腐剤完全無添加」という選択肢
「手作りはハードルが高い…」と感じる方には、
ワイエスラボをおすすめします。
利便性と引き換えに肌へのリスクを取り続けるのか。
少し手間をかけてでも、肌本来の力を取り戻す道を選ぶのか。
その選択が、5年後、10年後のあなたの肌を大きく左右します。
スキンケアは、肌を「保護」するだけでなく、
肌が本来持つ力を「育てる」ためのものであってほしい。
今日から、化粧品の裏の成分表示を見る目が
少しでも変わるきっかけになればうれしいです。
ラベルの表にあるキャッチコピーに惑わされず、
自分の肌にとって本当に必要なものは何かを、
ぜひ一度じっくり考えてみてください。
腐らない製品ではなく、
肌のバリア機能と常在菌バランスを
壊さない製品を選ぶこと。
それが、敏感肌や繰り返す肌荒れから脱却するための、
揺るぎない第一歩となります。
【第1ステップ:実は気がついていない、 お肌に負担がかかっている化粧品をやめる】