美肌ステップ ~第2ステップ-7~

【第2ステップ-7】
女性ホルモンと肌の美しさ
〜「足りない」だけじゃない、「多すぎる」ことも問題です〜
女性の肌は、
ホルモンのバランスによっても左右されています。
特に肌の美しさと関係が深いのが、
女性ホルモンの「エストロゲン」と「プロゲステロン」。
この2つが、うまく“交互に働く”ことで、
生理周期はもちろん、肌の水分量、ハリ、
つやが保たれます。
エストロゲンの働きとは?
エストロゲンは「女性らしさ」を象徴するホルモン。
卵胞の成熟、排卵、子宮内膜の厚み、
乳腺の発達などに関わります。
肌においては、コラーゲン生成や皮脂の分泌調整、
水分保持など、うるおいやハリを保つ働きをしています。
プロゲステロンの働きとは?
一方、プロゲステロンは
「妊娠の維持」と「気持ちを落ち着かせる」ホルモン。
排卵後に分泌され、体温を上げ、
過剰なエストロゲンの働きを抑えてくれます。
脳内のGABA受容体に作用して、気分を安定させたり、
睡眠の質を高める働きもあります。
問題は「バランスの崩れ」
美肌のためには、
エストロゲンとプロゲステロンが
バランスよく分泌されることが大切。
でも現代女性は、
このバランスが乱れている方がとても多いのです。
- ・PMS(月経前症候群)
- ・生理痛
- ・偏頭痛
- ・不妊
- ・更年期症状
- ・肌荒れ、ニキビ
これらはすべて、女性ホルモンの乱れが関係しています。
しかも「エストロゲンが足りない」だけでなく、
「エストロゲンが多すぎる=
エストロゲン・ドミナント」状態も大きな問題。
エストロゲン過剰が起こる背景
エストロゲンは、一定量を超えてしまうと
プロゲステロンとのバランスが崩れ、
体調不良や肌トラブルの原因になります。
なぜエストロゲンが増えすぎるのか?
原因として以下のようなものがあげられます。
- ・ストレス(副腎疲労によりプロゲステロンが減る)
- ・グルテンや乳製品(内分泌かく乱物質として作用)
- ・解毒力の低下(肝臓でのエストロゲン代謝不良)
- ・睡眠不足(メラトニン低下により
- プロゲステロンも低下)
- ・環境ホルモン(プラスチック、農薬など)
グルテンは内分泌かく乱物質として知られており、
腸内環境やホルモンバランスを大きく乱します。
美肌と女性ホルモンの健やかな関係をつくるには
肌をきれいに保ちたいなら、
女性ホルモンの「正しい分泌」と
「スムーズな代謝」がカギ。
そのために今すぐできることは、
特別な薬でも高価な化粧品でもありません。
- ・血糖値を安定させる食事(第2ステップ-3参照)
- ・腸内環境を整える(第3ステップで詳しく述べます)
- ・毎日の睡眠リズムを整える(22~24時前までには就寝)
- ・プラスチック容器を避ける(環境ホルモン対策)
- ・グルテン・カゼインフリーを意識する
- (腸・副腎・ホルモンにやさしい。
- 詳しくは第3ステップで)
プロゲステロン不足が肌にも心にも影響する
副腎疲労が進むと
コルチゾールの前駆ホルモンである
プロゲステロンの産生が低下します。
そうなるとエストロゲンが優勢になり、
PMS・ニキビ・不安・不眠などが悪化。
更年期障害も、エストロゲンの減少のためだけではなく、
相対的にプロゲステロンが少なくなり、
結果的にエストロゲン優勢になり症状が出現します。
ホルモンバランスを丁寧に整えていくと、
みなさん自然と肌も心も落ち着いていくのです。
女性ホルモンは美しさの源ですが、
過不足やタイミングのずれで不調を招くことも。
エストロゲンの“いいところ”だけを享受するためにも、
プロゲステロンとの仲を取り持ってあげる生活を
意識していきましょう。
次のステップへ
「深く眠れる人ほど、肌は若返る」と言われるほど、
睡眠と美肌は切っても切れません。
でも実は、
「眠っているつもりで
交感神経が働きっぱなし」だったり、
「ホルモンのリズムが崩れて、
深い睡眠がとれていない」方も多いのです。
次の【第2ステップ-8】では、
副交感神経が
しっかり働く睡眠時間の作り方をテーマに、
メラトニン・睡眠ホルモン・自律神経・
肌の再生サイクルを深堀りしていきます。
どうぞお楽しみに!