美肌ステップ ~第2ステップ-8~

【第2ステップ-8】
睡眠と副交感神経のゴールデンタイム
〜眠るだけで肌がきれいになる理由〜
「最近、肌の調子がいまひとつ…」
「寝ても疲れが取れない」
それは、“質のよい睡眠”が
とれていないサインかもしれません。
美肌づくりに欠かせないのが、
夜の睡眠時間に訪れる「副交感神経優位」の状態。
この時間、肌も体も“修復モード”に入るのです。
なぜ睡眠が美肌に必要なのか?
眠っている間、
肌では以下のような変化が起きています:
- ・ターンオーバー(肌の再生)のピーク
- ・成長ホルモンの分泌
- (真皮層の修復とコラーゲン生成)
- ・炎症や細胞の損傷修復
- ・肌の水分保持力の回復
つまり、夜こそが「肌のメンテナンスタイム」。
起きている間に受けた紫外線、乾燥、大気汚染、
ストレスなどのダメージが、
眠っている間に回復する仕組みなのです。
ゴールデンタイムとは?
昔から
「夜10時~深夜2時はお肌のゴールデンタイム」と
言われています。
(最近はゴールデンタイムなんてない。
と言う人もいますが、
人間には概日リズムがあるので、
やはりあるのです。)
これは単に“時間帯”ではなく、
「深いノンレム睡眠が得られるタイミング」にこそ
意味があります。
ポイントは「寝始めの3時間」
この時間にしっかり深い睡眠に入れているかどうかで、
成長ホルモンの分泌量が大きく変わります。
成長ホルモンと肌の修復
成長ホルモンは、
睡眠中に脳の下垂体から分泌されるホルモンで、
肌に対して以下の働きを持ちます:
- ・真皮のコラーゲン・ヒアルロン酸産生を促す
- ・肌の厚みを保ち、たるみや小じわを防ぐ
- ・傷や炎症の修復をサポート
- ・肌細胞のターンオーバーを正常化する
つまり、美肌をつくる最も強力な
「内なるスキンケア成分」なのです。
睡眠と副交感神経の関係
眠るとき、私たちの自律神経は
「交感神経(昼の活動モード)」から
「副交感神経(夜の回復モード)」へと
切り替わります。
副交感神経が優位になることで:
- ・血流が皮膚表面まで行き届く
- ・消化・吸収・修復が促される
- ・心拍・呼吸がゆっくりになり、体がリラックス
この「リラックスモード」にスムーズに
入れるかどうかが、睡眠の質を左右します。
睡眠の質を上げるためにできること
以下の習慣は、副交感神経を優位にし、
肌を修復しやすい“眠れる体”を整えてくれます。
夜の過ごし方のポイント
- ・22〜24時前までに就寝
→ 成長ホルモンのピークに間に合う - ・寝る1時間前はスマホ・PCを見ない
→ ブルーライトがメラトニンの分泌を妨げる - ・照明を間接照明に切り替える
→ 明るすぎない環境が副交感神経を刺激 - ・ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる(38〜40℃)
→ 体温が下がるときに眠気が来る - ・就寝前にハーブティーや深呼吸を取り入れる
→ リラックスのスイッチを入れる習慣
栄養面からのサポートも有効
- ・トリプトファン
→ 睡眠ホルモン「メラトニン」の材料になるアミノ酸 - ・ビタミンB6、マグネシウム
→ 神経の鎮静とメラトニン合成をサポート - ・鉄や亜鉛が不足していると
→ メラトニンやセロトニンがうまく合成されず、 - 不眠や浅い眠りに
睡眠不足が肌に与えるダメージ
逆に、睡眠の質が悪い・夜更かしをする生活が続くと:
- ・ターンオーバーが乱れる
- ・乾燥しやすくなる
- ・肌のくすみやシミが増える
- ・ニキビや吹き出物が治りにくくなる
- ・炎症性サイトカインが増加し、肌の赤みが慢性化
「最近肌がくすんでいる…」と思ったら、
睡眠の見直しを真剣に考えてみましょう。
睡眠は“最強のナチュラル美容法”
どんな高価な美容液も、
成長ホルモンにはかないません。
肌を作るのは、眠っている間のあなた自身の体の力。
つまり、「よく眠る」ことが
一番効果のあるエステなのです。
まずは「眠りの質を整えること」から、
美肌への土台を築いていきましょう。
次回【第2ステップ-9】では、
「今日からできる!自律神経を整える習慣10選」を
お届けします。
食事・呼吸・リズム・光など、
日常に取り入れやすいヒントを
たっぷり紹介しますのでお楽しみに。