見落とされがちな「金属アレルギー」の話

【美肌ステップ1-24】

 

スキンケアを丁寧にして、食事にも気を配っているのに、

なぜか繰り返すニキビや原因のわからないかゆみ…。

「もう、どうしたらいいの?」と

モヤモヤした気持ちを抱えていませんか。

そのしつこい肌トラブル、

もしかしたら「金属アレルギー」が

関係しているかもしれません。
 
今回は、健やかな肌を目指す上で見逃せない、

金属アレルギーと肌トラブルの

意外なつながりについてお伝えしていきます。

 


 

「アクセサリーでかぶれないから大丈夫」は

大きな誤解

 

「金属アレルギー」と聞くと、

ネックレスやピアスで肌がかぶれることを

想像しますよね。
「私はアクセサリーでかぶれたことがないから

金属アレルギーじゃないわ」

そう思ってる方、実はとても多いんです。
 
でも── それが、

肌トラブルを長引かせてしまう

大きな落とし穴かもしれません。
 
実際に、「金属アレルギーはない」と

おっしゃる患者さんに検査を行うと、

なんと約90%という高い確率で

金属アレルギーが見つかっています。
 
金属の影響は、

アクセサリーのように

肌に直接触れるものだけに限りません。

体の中にあるもの、

そして毎日の生活の中で何気なく使っているものに

含まれる金属が、知らないうちに肌へ影響を

与えていることもあるのです。

 


 

あなたの肌を悩ませる「隠れ金属」の正体

 

では、どんな金属が、

どのようにして肌トラブルを引き起こすのでしょうか?

 

ここでは、見落とされやすい主な原因を3つご紹介します。

 

1. 歯の詰め物(歯科金属)

 

意外に思われるかもしれませんが、

原因のひとつが、お口の中にある銀歯などの歯科金属です。


金属アレルギーがある方の場合、

歯に金属の詰め物が入っていると、

唾液の影響で金属がごく微量ずつ溶け出し、

金属イオンとして体内に吸収され続けます
この金属イオンが体内でアレルギー反応を引き起こし、

ニキビや湿疹といった形で肌に現れることがあるのです。
 
特に、何をしても治らない大人ニキビに悩んでいる方は、

一度この可能性を疑ってみてもいいかもしれません。
 
私自身も、ある時を境に額のニキビが

何をしても治らなくなった経験があります。

原因を探っていった結果、

新しく入れた歯科金属が原因だったことがわかりました。
思い切って歯科金属をすべて除去したところ、

半年ほどで頑固だったニキビが

嘘のように出なくなったのです。

この出来事は、

私にとって金属アレルギーと肌の関係を、

知識ではなく体で理解するきっかけになりました。

 


 

2. 食べ物に含まれる金属

 

「チョコレートを食べるとニキビができる」という話、

よく聞きますよね。

多くの場合

「糖分や脂質のせいかな?」と思われがちですが、

実はそこにも金属アレルギーが

関係していることがあります。
 
チョコレートやココア、ナッツ類、豆類などには、

「ニッケル」が多く含まれています。

ニッケルは金属アレルギーを引き起こしやすい

代表的な金属の一つ。

もしニッケルにアレルギーがある場合、

これらの食品を摂ることでアレルギー反応が起こり、

ニキビや湿疹、かゆみとして肌に現れてしまうのです。
 
なかでも特に注意したいのが、

アーモンドチョコレートです。

アーモンドとチョコはどちらもニッケルを多く含むため、

アレルギーがある方にとっては

反応が出やすい「ダブルパンチ」の組み合わせ。

ついつい手が止まらなくなる魅力的なお菓子ですが、

思いがけず肌荒れの引き金になっているかもしれません。

 

おいしさの裏に、体質との相性があります。

 


 

3. 化粧品に含まれる金属

 

毎日使っている

ファンデーションやチーク、アイシャドウ。

これらのきれいな色味は、

金属を原料とした成分によって

つくられていることをご存知でしたか?
 
金属アレルギーのある方が、

金属成分が肌に直接触れる状態の化粧品を使うと、

顔にかゆみや赤み、ブツブツといった

トラブルが起きることがあります。

 

そのため、肌トラブルを防ぐには

金属粒子を一つひとつ丁寧にコーティングし、

肌に直接触れさせないようにすることが大切になります。

過去に開発中のチークで激しい頬のかゆみに

襲われたことがあります。
原因は、不完全な

「金属類のコーティング」にありました。

正しくコーティングされた製品では

一切症状が出なかったことから、

その役割の重さを再認識しています。

 


 

肌荒れループから抜け出すため

 

では、この見えない敵「金属アレルギー」に、

私たちはどう立ち向かえば良いのでしょうか?


大切なのは、

正しい順番で原因を取り除いていくことです。

 

 

まずは「自分の体」を知る

 

まずはここから。

自分がどの金属にアレルギーを持っているかを

知ることです。


皮膚科での「金属パッチテスト」なら、

今の「原因がわからない」状態から一歩抜け出し、

肌荒れの要因を具体的に絞り込むことが可能になります。


検査には少し手間がかかることもありますが、

なかなか改善しなかった肌トラブルの理由が

明確になるメリットを考えれば、

試してみる価値は十分にあると感じています。 

 


 

原因を「正しい順番」で取り除く

 

肌荒れの原因は一つではありません。

いくつもの要素が重なり合っていることがほとんどです。

 

最初の手がかりとして、

外側からの刺激を取り除いていきましょう。


化粧品や歯科金属という外側の大きな原因を

そのままにして食事だけを頑張っても、

肌の変化は感じにくく、挫折しやすくなってしまうからです。

 

 

取り組む順番は、この3つです。

 

1.化粧品を見直す

 

いちばん取り組みやすいステップです。

肌への刺激になりやすい成分や、

十分な処理がされていない金属由来成分を避け、

肌にやさしい化粧品に切り替えましょう。

 

 

2.歯科金属を除去する

 

検査でアレルギーが分かった場合は、歯科医に相談し、

セラミックなどのアレルギーを起こしにくい素材への

変更を検討しましょう。

肌荒れとの関係は知られていないこともありますが、

あきらめずに相談することが大切です。

 

 

3.食事に気をつける

 

外側の原因を取り除くと、

肌は驚くほど正直に反応してくれるようになります。

すると「何を食べたときに

肌の調子が良いか(または悪いか)」が明確になるのです。

 

自分の肌の変化が伝わるからこそ、無理な我慢ではなく、

楽しみながら食事のケアを続けられるようになります。

 


 

原因を知ることから、肌は変わりはじめる

 

自分の肌にとって何が刺激になっているのかが分かれば、

もう手探りで我慢し続ける必要はありません。


正しい順番で、ひとつずつ負担を減らしていけば、

肌は少しずつ、でも確実に応えてくれます。


「何を足すか」ではなく、

「何が負担になっているかに気づくこと」
それが、健康な肌への近道です。

 

 

 

【第1ステップ: 実は気がついていない、

肌に負担をかけている化粧品をやめる】

 

 

   
▲pagetop