「肌の負担を減らす」と聞いて、
どんなことを思い浮かべますか？
私がこれまでにお伝えしてきたのは、
「肌にとって余計なものを与えない」という、
とてもシンプルな在り方です。
私たちの肌には、本来、自ら潤い、守り、
健やかになろうとする力が備わっています。
しかし、その働きを妨げてしまうものも
少なくありません。
一般的な化粧品の多くに含まれる
合成界面活性剤・防腐剤・香料・着色料などの
添加物は、肌本来の働きには必要のないものです。
肌はそれらを分解・排出しようと
毎日けなげに働き続けており、
この余分な働きこそが
大きな負担になってしまいます。
今回は、肌への負担を減らすために、
今日から意識できることを一緒に見ていきましょう。
「無添加」の言葉に隠された真実
「無添加化粧品を使っているから大丈夫」
そう思っている方は多いかもしれません。
たしかに、「無添加」という表示は、
化粧品を選ぶ際の大切なヒントのひとつです。
しかし、実際には「無添加」という言葉には
明確な基準があるわけではありません。
防腐剤無添加、香料無添加、着色料無添加など、
『何を入れていないか』は商品によって
異なるのが現実です。
つまり、「無添加」と書かれていても、
別の刺激になりうる成分が含まれているケースは
珍しくないのです。
現在、化粧品は全成分表示が義務化されていますが、
カタカナがずらりと並ぶ成分表を前に、
一つひとつの作用や影響まで判断するのは、
決して簡単なことではありません。
だからこそ大切なのは、
「無添加」という言葉の印象だけに頼るのではなく、
成分ができるだけシンプル
(成分数はできるだけ少なく)で、
肌にとって本当に負担になりにくいか
という視点で選ぶことです。
「無添加」という表示は、安心の終着点ではなく、
見直しのはじまりなのです。
「完全無添加」が肌を強くする理由
そこで大切になるのが、「完全無添加」のスキンケアです。
ここでいう完全無添加とは、
一般的な定義のない無添加表示とは異なり、
肌にとって不要な添加物を一切使わないことを指します。
肌が本来必要としている成分だけを届けることで、
肌は異物を分解・排出するために使っていたエネルギーを
手放すことができます。
その結果、本来優先されるべき
・外部刺激から守るためのバリア機能の立て直し
・乱れがちなターンオーバーのリズム調整
といった働きに、しっかり力を使えるようになります。
完全無添加のケアを続けるほど、
肌は少しずつ守りに追われる状態から解放され、
もともと備わっていた回復力や安定感を
取り戻していきます。
体に合った食事を続けることで体質が整っていくように、
肌もまた、刺激を減らすことで土台から健やかに育ち、
結果として「揺らぎにくい、強い肌」へと
変わっていくのです。
今日から始める「負担ゼロ」スキンケア
未来の自分の健やかな肌のために、
今日から始められる「負担ゼロ」の習慣を
取り入れてみませんか？
特別なことをする必要はありません。
肌に余計な仕事をさせないこと。
それが、いちばんの近道です。
1.「落とすケア」こそ、やさしさを最優先に
洗浄力の強いクレンジングや洗顔料は、
肌に必要な皮脂まで奪ってしまい、
バリア機能低下の直接的な原因になります。
メイクや汚れはきちんと落としつつも、肌の潤いはしっかり守る。
そんな、やさしい洗浄成分でできた
クレンジングを選びましょう。
ゴシゴシこするのはNG。肌の上でやさしくなじませ、汚れをふわりと浮かせてあげる。
それだけで、肌への負担は大きく減らせます。
2.「与えるケア」は、シンプルに
化粧水でたっぷり水分を届けたら、
その潤いを逃がさないように良質な油分で
やさしく包み込みます。
ここでも大切なのは「完全無添加」であること。
肌なじみが良く刺激になりにくいものは、
肌への負担が少なく、本来の力を引き出してくれます。
あれこれ重ねるより、本当に必要なものを厳選し、
丁寧に使う事。
手のひらで温め、ハンドプレスでそっとなじませる。そのひと手間が、肌の安心感を育ててくれます。
3. 心と体の「休息」もスキンケアの一部
スキンケアは、肌に触れるものだけではありません。
忙しい毎日の中で、知らず知らずのうちに心も体も緊張し続けていることがあります。
・5分だけ深呼吸をする。
・温かい飲み物で、ほっと一息つく。
そんな小さな休息でも、血行が促され、肌の回復力は高まっていきます。
そして何より、質の良い睡眠。これは、どんな美容液にも代えられない
肌のための最高のメンテナンスです。
ほっと一息も、肌をいたわる時間。
肌に余計な負担をかけず、
必要なものだけを丁寧に選ぶ。
その積み重ねが、揺らぎにくい健やかな肌に
つながっていきます。
毎日のケアが、
肌にとって心地よい時間になりますように。
【第1ステップ: 実は気がついていない、
肌に負担をかけている化粧品をやめる】