美肌ステップ ~第5ステップ-4~

【第5ステップ-4】
“今の私”を知る検査のススメ
これまでのステップで、
スキンケアや生活習慣を見直してきましたが、
ここからはいよいよ“治療”や“改善”のための
具体的なアクションに入っていきます。
でもその前に――。
「自分の体が今どうなっているのか?」を知らずして、
正しい対策は打てません。
他の人に効いた方法が、
あなたにはまったく効果がないこともあります。
なぜなら、体質も弱点も、腸内細菌の構成も、
ホルモンの状態も人それぞれ違うからです。
だからこそ、まずは“検査”をして、
自分を知ることが最も重要なスタート地点なのです。
■ 血液検査で読み解く“体の今”
一般的な健康診断でも行われる血液検査。
通常は「異常なし」と言われることが多いですが、
正常値の“範囲内”でも、
実は不調のサインが隠れていることもあります。
以下のような項目に注目することで、
かなり多くのことがわかります。
・貧血傾向(ヘモグロビン・フェリチンなど)
・慢性炎症(CRP・白血球)
・ビタミン・ミネラルの不足傾向(亜鉛、ナトリウム、
カリウム、カルシウムなどのバランス、ビタミンD濃度)
・副腎疲労やたんぱく質の異化亢進、甲状腺の状態を推測
(中性脂肪、コレステロール、血糖、AST/ALT比など)
これらを「分子栄養学的視点」で読み解くことで、
治療の道筋が見えてきます。
由香子の血液検査は?
活性酸素が高く、副腎疲労を示す数値、
たんぱく異化亢進が進み、
甲状腺も少し弱っていました。
ビタミンD、亜鉛、消化酵素が極端に低く
免疫が弱っている状態。
もっと詳しく知るために、
次に挙げる検査を引き続き行いました。
■ リブレで“血糖の波”を可視化する
「リブレ(持続血糖測定器)」を使う。
これは腕に小さなセンサーを貼り、
血糖値のリアルタイム変動を常時チェックできるもの。
これを使うと、
血糖値の乱高下がないか
どの食材で血糖値が急上昇するのか?
ストレスで血糖値が上がるか?
食後すぐの運動で血糖の上昇が抑えられるか?
などが目で見て確認できるため、
食生活を節制するモチベーションにもなります。
リブレを使うことで、インスリン抵抗性の有無や、
低血糖傾向の有無も分かってきます。
由香子のリブレの結果は?
血液検査での血糖値、
HbA1c(過去1~2か月の血糖値を反映)は
全く正常でしたが、
リブレで食後高血糖と
寝ている間の低血糖が判明しました。
■ 唾液コルチゾール検査
一日を通じての
コルチゾール分泌リズムとDHEA値を測ることで、
副腎疲労の進行度がわかります。
朝に出るはずのコルチゾールが出ていなかったり、
夜になっても下がらないパターンがあれば、
・朝のだるさ
・寝つきの悪さ・中途覚醒
・ストレス耐性の低下
などの不調と関係している可能性が高いです。
由香子の唾液コルチゾール検査は?
朝にコルチゾールが正常値の2倍ほど出て、
午後になると正常値を下回り、
DHEAは少ししか検出されない、
いわゆる副腎疲労ステージ2~3と判明しました。
■ 有機酸検査(OAT)
尿を調べることで、
ミトコンドリアのエネルギー産生能力、
腸内のカンジダや悪玉菌の活動、
ビタミン・ミネラルの代謝状況、
解毒能力までが見えてきます。
体内でどの代謝経路が詰まっているのかがわかる、
非常に優れた検査です。
由香子の有機酸検査は?
ミトコンドリアが弱っていて
エネルギーを作り出せないでいる、
身体のどこかで炎症がある、ビタミンBが足りなすぎる、
毒物に暴露されて肝臓が疲弊している(飲酒)、
腸でカンジダが暴れていることが分かりました。
■ GI-MAP(高感度便検査)
便のPCR検査で、以下のような情報が得られます:
・ピロリ菌、カンジダ、寄生虫、病原性大腸菌の有無
・善玉菌・悪玉菌のバランス
・IgAなど腸の免疫力
・グルテン不耐の指標
腸内環境が肌やホルモンバランスに直結する今、
GI-MAPは最も大切な検査のひとつです。
由香子のGI-MAPは?
ピロリ菌+、食物繊維が足りていない、
日和見菌が減っている、
善玉菌と悪玉菌のバランス悪い、
IgA低すぎ、消化酵素低すぎ、
グルテン不耐あり。
が判明しました。
■ 毛髪ミネラル検査・オリゴスキャン
重金属(水銀・鉛・カドミウムなど)の蓄積や、
体内ミネラルのバランスをチェック。
水銀や鉛の蓄積はミトコンドリア機能を低下させ、
慢性疲労や肌のくすみ・たるみ・ニキビなどと
関係することもあります。
由香子の毛髪ミネラルとオリゴスキャンは?
数種類の重金属が軽度高値、排出する力はある。
亜鉛が異常低値、他の数種類のミネラルが軽度低値。
ひどい状態ではないことが分かりました。
(10年前以上前の歯科金属を取り除く前だったら
酷い状態だったと思います。)
■ 検査は「治療の地図」
このように、多角的な検査を通じて、
「自分は今どのステージにいて、どの対策が必要か?」が
明確になります。
検査を受けた人はみなさん、
「これを知らないまま、
適当にサプリを選んでいたのがもったいなかった…!」と
おっしゃいます。
検査によって、治療・食事・サプリ・生活習慣の
優先順位が明確になり、迷いがなくなります。
肌を変える、人生を変える第一歩。
それは「自分を知ること」から始まります。