美肌ステップ ~第3ステップ-1~

【第3ステップ-1】
腸内環境が崩れる3段階とは?
〜そのとき肌では何が起きているか〜
「肌荒れが続いているけれど、
スキンケアを見直しても治らない…」
そんなとき、見落とされがちな原因が、
実は「腸内環境の乱れ」にあるかもしれません。
腸と肌は密接に関係しています。
腸の状態が悪くなると、バリア機能が破綻し、
免疫が過剰に反応し、慢性的な炎症が起こります。
それが、にきび、アトピー、慢性蕁麻疹、
吹き出物といった形で「肌に現れる」のです。
では、腸内環境の悪化はどのように
進行していくのでしょうか?
このステップでは、
その過程を3段階に分けてわかりやすく解説します。
第1段階:腸の働きが落ちる(善玉菌減少期)
自律神経が乱れると、
まず起きるのが「消化力の低下」です。
腸は自律神経のコントロール下にあるため、
ストレスや睡眠不足で交感神経が優位になると、
消化酵素の分泌が減少します。
これにより、食べたものが十分に分解されず、
小腸に未消化物が残ってしまいます。
その未消化物が悪玉菌のエサとなり、
腸内の発酵バランスが
“善玉”から“腐敗”へと傾くのです。
さらに、
食物繊維の不足や抗生物質の多用などが重なると、
善玉菌が減少し、悪玉菌が増えやすくなります。
善玉菌が減ることで、
腸の“守り”である短鎖脂肪酸の産生も減り、
腸のバリア機能が低下。
これがリーキーガット(腸もれ)の入り口です。
第2段階:腸粘膜が傷つき、
免疫力が低下する(免疫力低下期)
消化力の低下が続くと、
タンパク質や脂質の分解が不十分なまま腸に滞留します。
その過程で、
腸粘膜にダメージを与える有害物質が発生し、
炎症が慢性化。
ここで大きく関与するのが、
ストレスホルモン「コルチゾール」や
「アドレナリン」の影響です。
これらが過剰になると
「たんぱく異化亢進」という現象が起き、
筋肉や粘膜といった“身体の材料”がどんどん分解されます。
腸粘膜もその影響を受け、
菲薄化(薄くなる)し、リーキーガットが加速します。
また、たんぱく質不足により、
免疫抗体IgAが作れなくなり、腸の免疫システムが低下。
アレルギーやアトピー、皮膚のかゆみや発疹などの
「過剰な免疫反応」が出やすくなります。
第3段階:有害菌の定着と全身炎症
(悪玉菌の過剰増殖期)
腸のバリアと免疫が破綻すると、
悪玉菌や病原菌、寄生虫、カンジダ菌などが
腸内に増殖し始めます。
これらは通常、
健康な免疫力があれば追い出せる存在ですが、
免疫が弱まっていると住みついて悪さをします。
特にカンジダ菌は、
皮膚や粘膜にさまざまな炎症を引き起こし、
「顔中がかゆい」「にきびがどんどん増える」といった
悩みに直結します。
また、胃に住むピロリ菌もこの段階で問題になります。
消化力が弱まったことで胃酸が減り、
ピロリ菌が活動しやすい環境に。
ピロリ菌は、胃だけでなく、肌の炎症、アレルギー、
自己免疫疾患とも関係があることがわかってきています。
だからこそ腸を守ることが、美肌の土台になる
これら3段階の悪化ステップは、
「ちょっと便秘気味」「疲れやすい」などの
些細なサインから始まります。
しかし、放っておくと、
肌・脳・免疫すべてにダメージを与える土壌に
なってしまうのです。
逆に言えば、腸内環境を整えることで…
- 肌が白くなった
- にきびが出なくなった
- 花粉症が軽くなった
- 気持ちが前向きになった
という変化を、多くの方が実感されています。
次のステップでは、
腸と免疫・炎症の深い関係について、
さらに掘り下げていきましょう。
どうか「腸は第二の肌」という意識を、
今日から心にとめてみてくださいね。
あなたの肌も、腸も、
もっと健やかに輝いていきますように。✨