美肌ステップ ~第2ステップ-1~

美肌ステップ2:自律神経を整える
自律神経は、私たちの呼吸、心拍、体温、
そして“肌の美しさ”をもコントロールしています。
乱れた自律神経は、肌荒れ、ニキビ、赤み、乾燥、
かゆみといったトラブルの根本原因に。
ここでは、体と心を「ととのえる」ことで
肌を変える10ステップをご紹介します。
【第2ステップ-1】自律神経とは何か?肌との深い関係
〜「ストレスで肌が荒れる」は本当だった〜
「最近、なんだか肌の調子が悪い……」
「肌に負担がかからないスキンケアを
変えてもよくならない……」
そんなとき、あなたは“何が原因”だと思いますか?
食べ物?季節の変わり目?
もちろんそれらも影響しますが、
見落とされがちな“隠れた原因”があります。
それが、「自律神経の乱れ」です。
自律神経とは何か?
自律神経とは、
意識しなくても体のさまざまな機能を
調整してくれている神経のこと。
たとえば:
- ・心拍数の調整
- ・体温や血圧の維持
- ・消化吸収の促進
- ・免疫やホルモンの分泌
- ・そして「肌の血流」「皮脂の分泌」
- 「ターンオーバー」のコントロールも
私たちがリラックスしているときに働く「副交感神経」と、
緊張やストレス時に優位になる「交感神経」があり、
この2つのバランスが美肌の鍵を握っています。
自律神経と肌のつながり
肌は、体のなかでも自律神経の影響を
ダイレクトに受ける臓器です。
たとえば、ストレスが続くと交感神経が優位になり、
血管が収縮します。
すると肌に必要な栄養や酸素が届かなくなり、
乾燥、くすみ、赤みが現れます。
また、交感神経の働きすぎで皮脂が過剰に分泌され、
ニキビや毛穴のトラブルが悪化することもあります。
一方で、副交感神経がしっかり働いていると、
血流がよくなり、ターンオーバー(肌の再生周期)が整い、
内側からハリと潤いのある肌になります。
肌荒れが「自律神経のサイン」であることも
「なんだか肌がザラつく」
「いつもより赤みがある」
「痒みや吹き出物が治らない」
こうした変化は、
あなたの自律神経が乱れているサインかもしれません。
またこんな症状がありませんか?
- ・朝起きても疲れが取れない
- ・コーヒーや甘いものを無意識に摂ってしまう
- ・食後に眠くなる
- ・夜に眠れない、早朝に目が覚める
- ・わけもなく不安・イライラする
- ・月経前に肌荒れが悪化する
これは、自律神経がうまく切り替わらず、
ストレスに“張りつめた状態”が続いている証拠。
肌だけでなく、心や体にもさまざまな不調が
現れているのです。
ストレスで「何が起きている」のか?
自律神経の乱れの根っこには「ストレス」があります。
ストレスがかかると、
体はそれに対抗するために
「コルチゾール」というホルモンを分泌します。
これは一時的には身体を守ってくれますが、
分泌が長期化すると以下のような
肌トラブルが起こりやすくなります。
- ・皮脂の増加 → ニキビ
- ・ターンオーバーの乱れ → くすみ・ごわつき
- ・バリア機能の低下 → 赤み・かゆみ・乾燥
- ・炎症の増加 → アトピーや慢性的なかぶれ
また、「コルチゾールが出すぎる状態」から
「出なくなる=副腎疲労」になると、
身体も肌も修復力を失っていきます。
つまり、ストレスが続くほど“肌が回復できない状態”に
陥ってしまうのです。
自律神経が整うと肌も整う
美肌のためにスキンケアを見直したら、
次に“自律神経”に目を向けてください。
肌に栄養を届け、老廃物を流し、
免疫バランスを整えてくれるのは
「副交感神経」の働きです。
そしてこの神経がきちんと働くためには、
体の内側から“安心できる環境”を整える必要があります。
その鍵となるのが、
呼吸・睡眠・血糖値・腸内環境・ホルモンバランス
つまり、この美肌ステップで扱うテーマなのです。
◆次のステップへ
このステップでは、
「肌と自律神経のつながり」を学びました。
次の【ステップ2-2】では、
「ストレスが肌を壊すメカニズム」
──コルチゾール、ヒスタミン、炎症の関係について、
もう少し踏み込んでお話しします。