美肌ステップ ~第1ステップ-7~

【第1ステップ-7】
シャンプーやトリートメントが肌荒れの原因になる
〜顔をどんなにケアしても、髪から肌が荒れる?〜
「スキンケアには気をつけているのに、
肌荒れがよくならない」
そんな方にこそ注目してほしいのが、
髪に使っているアイテムです。
シャンプーやトリートメント
──実はそれらの成分が、
思わぬかたちで肌に悪影響を与えていることがあります。
✔ 髪の成分は顔・首・背中に“流れ落ちている”
入浴時、シャンプーやトリートメントを洗い流すとき、
その泡や液体が顔、首、背中に直接触れていることに
気づいていますか?
特に洗髪時に前かがみになって頭を洗っている方は、
洗浄成分が顔やフェイスラインを伝って流れるルートが
できていることが多く、
それが肌荒れの原因になることがあります。
対策としておすすめなのは、
「のけぞって洗髪する」こと
シャワーで後頭部から水を流す際、背中を反らし、
顔にシャンプーやトリートメントの泡が流れない姿勢を
取るようにするだけで、
顔に直接成分が触れるのを防ぐことができます。
ちょっとした姿勢の違いが、
肌荒れ予防にとても効果的なのです。
✔ 見逃されがちな“手”からの肌ダメージ
さらに見落としがちなのが、
お風呂上がりに手に残った
トリートメントや整髪料の成分です。
トリートメントには、強力な皮膜成分
(カチオン界面活性剤やシリコーン)が含まれており、
ぬるぬるしていて通常の洗い流しでは完全には落ちません。
その状態のまま化粧水やオイルを肌に塗ると、
トリートメントに含まれる界面活性剤やシリコーンが
そのまま顔に移り、刺激やかゆみ、
赤みの原因になることがあります。
特にバリア機能が弱っている敏感肌では、
ごくわずかな残留成分でも赤み・かゆみ・ニキビの
原因になることがあります。
【肌を守るヘアケアの見直しポイント】
洗髪の姿勢に注意
- ● 顔を上に向けて「のけぞる」ように洗い流し、
- 洗髪料が顔にかからないようにする
- ● 中やデコルテにニキビができる人は、
- 身体のどこにもつかないような体勢にする。
肌にやさしいヘアケア製品を選ぶ
- ● 合成界面活性剤、香料、防腐剤、シリコーン不使用のもの
- ● 無添加固形石けんで洗髪するのがベスト
- ● トリートメント剤はつかわないで、
- 代わりにツバキ油などのオイルを使う。
📚参考文献:
- Fowler JF. (2010)
Surfactant-induced irritation and contact dermatitis
Dermatitis, 21(6), 324–329. - Cuaresma P, et al. (2022)
Hair products and their role in facial and scalp dermatitis
Current Dermatology Reports, 11, 157–166. - Lanier B, et al. (2021)
Impact of personal care product ingredients on skin barrier
Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology, 14, 645–654.